人はよく、この世に生まれたからには名を残そうと、一生懸命働き、事を成し、そのことゆえに人から称賛されたいと思う。それはそれで立派な人生だが、どうも足元の根本事実を忘れているのではないだろうか！人は社会に何かを成したから偉いのではなく、この…

道を歩いていると、石につまずく。面白いのはその反応である。人により千差万別だ。自己の迂闊を反省する者、石に腹を立てる者、はては石をそこに置いた物に腹を立てる者。日常の小さな出来事であるが、ここで自分を反省するか否かが、その人生を大きく左右…

三十そこそこの元気ざかりだとしても、いったい自分はいままで何を考え、何を読んできたのか、自分の今までは、雲をつかむようなものでしかないと反省をしています。反省をしたことろで、目の前の問題解決にはなりません。仕事、家庭、自分、なにもかも中途…

六十にして耳順す。ちょっと聞きなれない言葉ですが、非常に趣の深い言葉です。自分を作り上げ、天命をしるに従って、だんだん非理性的な私心、独断、偏見などはなきなるので、一切に対して無心に接することができます。人生の神秘的な深いところに到達する…

「人生、２度なし」とはよく言われます。窮地や転機に立ったとき、人はそれを自覚する。しかし、「のど元過ぎれば熱さ忘れる」のも人間の性で、いつしか時とともに流されていく。「人生、２度なし」という言葉は、生活の改良につながり、継続しなければ意味…

豊臣秀吉は、あの豪華絢爛な大阪城を、わずか一年半で建造したというが、なぜ、そんなことができたのだろう。大きな原因の一つは、建造に当たって彼は、「功ある者には莫大な恩賞を与える」と約束し、「怠ける者は牢に入れるだけでなく、容赦なく首を切って…

書物を通して手本を持ち、実人生で、艱難辛苦、利害得失を超えて人物を練っていったときこそ、偉大な人々に一歩近づけるのだ。人望、人徳をいかに形成するか！生きた教訓として、歴史のふるいにかかった力として、人物の研究、魂の文献に接してこそ、未来に…

沈思黙考する耳に、秋の虫のすだく音が聞こえてくる。ふと仰ぎ見ると、夜空には刷毛ではわいたように薄雲が広がっており、中天に月が皓々と照っている。日常の些事から離れ、しばし悠久なる時間と対峙する。そして自分の内に無限なる宇宙の広がりを発見し、…

「命」というのは、絶対性、必然性を表し、数学的に言うならば、「必然にして十分」という意味を持っている。人間も人生そのものが「命」である。それは絶対的な働きであるけれども、その中には複雑きまわりない因果関係がある。その因果関係を探って法則を…

宗教の祈祷によって自己の運命が開かれていくのではなく、先賢たちが到達した人間性についての洞察慧眼を学び、物事に動じない自分をつくりあげていくのだ。自分自身で悟り気づいた分だけ運命が開け、自主的、主体的になっていく現実と向き合い、芥川龍之介…

アメリカ人は、たいへん素直だ、たいへん親しみやすい、とよく言われるが、例えば、飛行機でアメリカ人と隣あわせになると、すぐに、ジャックと呼んでくれ、と名前を呼び合う仲になり、仕事のことから家族のことまで、開けっぴろげに話てくれて、はてはぜひ…

政治とは、情熱と判断の二つを駆使しながら、堅い板に力を込めて、じわじわっと穴をくり貫いていく作業である。（ヴェーバー）政治にたずさわる人への提言としての言葉ですね。情熱と判断力ですね。成果として形に見えずとも、常に思い、実行していかなけれ…

彼らは他人に向かって語ることを学んだが、自分に向かって語ることは学ばなかった。（キケロ）「口先だけ」の人は、今でも多い。雄弁に語ったところで、本質とかけ離れたことばかり言う人間は、自分のことを語らせると全く説得力がない。口先だけなんだと思…

人生というのは、繰り返しです。言葉というのは、思っているからこそでるもの、言葉をださないと、気持ちは伝えられない、伝えていかなければ何のために、生きているのか！その手段としての仕事は、仕事の選択としての優先順位は！純粋なものとは！思うよう…

勝ち負けにこだわる人は自分に自信がない人である。自分の領域とは全く違うことでも競争意識を持ったりする。何かをやっていることの内容に関心があるわけではない、そのやっていることがどのくらい名誉なことかということだけに興味がある。九人でやる野球…