率然
率然とは、常山にすんでいる蛇のことだ。
常山の蛇は、頭を打てば尾が襲ってくる。
尾を打てば頭が襲いかかってくる。
胴を打てば頭と尾が襲いかかってくる。
このことを孫子は、集団行動の理想にたとえている。
よく日本人は「一枚岩」などといって団結の固さを誇るが、
どことなく硬直したイメージと、一箇所でもヒビが入ると
もろさを露呈してしまう。
「率然」とは、煮ても焼いても食えない、しぶとい抵抗力を
秘めたあり方だ。
受身の強さであり、相手に決定的なポイントを許さない強さである。
組織論として見るとき、一人一人の強さを集めて構成される
全体の強さ、それが「率然」にほかならない。
一人一人の個性を軽視する一枚岩の強さとは、
明らかに違うのである・・・
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